夫婦の馴れ初め編④プロポーズ
■ 就職と退職を繰り返す日々
家出から半年ほど経ち、私は再び就職活動を始めました。
「今度こそ続けたい」と思って挑んだ仕事でしたが、体調がついていかず、またもや退職を勧められて辞めることに。
自分の弱さに落ち込み、将来が見えなくて不安な毎日でした。
そんな中で、唯一の救いになっていたのが彼とのデート。
週に一度でも彼に会えることが、私の小さな希望でした。
■ 結婚への葛藤と彼の言葉
彼との時間は幸せだったけれど、心のどこかで「ちゃんと自立してから結婚したい」と思っていました。
自分で稼げるようになって、胸を張って一人前になってからじゃないとダメだと考えていたのです。
そんな私に、彼は「専業主婦になってほしい」と言ってくれました。
社会に馴染めず苦しんでいた私にとって、その言葉は驚くほど安心できるものでした。
「頑張って働かなきゃ」という焦りから解放されて、初めて心から「結婚したい」と思えた瞬間でした。
■ 誕生日の尾道デート
出会って3回目の誕生日。彼は私が行きたがっていた尾道の耕三寺へ連れて行ってくれました。
境内を歩きながら、なんとなく「今日、もしかして…」という予感がありました。
そしてその通り、彼は私にプロポーズ。
ただ、彼は緊張しすぎて言葉がかみかみに(笑)。
思わず「もう一回ちゃんと言って!」とお願いして、2回目のプロポーズをやり直してもらいました。
バレバレで不器用なところも含めて、「やっぱりこの人がいい」と思った瞬間でした。
■ 両家への挨拶
その後、両家へ挨拶へ行きました。
私の両親は「本当に大丈夫?」と心配するかと思いきや、まさかの大喜び。
特に「年の差」のことを初めて打ち明けたときの反応にはびっくりしました。
「だから何?」という感じで、拍子抜けするくらいあっさり受け入れてくれたのです。
ずっと心の中にあった罪悪感がふっと消え、嬉しくて涙が出そうになりました。
旦那の家族も同じで、驚くほど自然に受け入れてくれました。
「反対されるかも」と身構えていた私たちにとって、そのすんなりさは逆に信じられないほどでした。
■ 本当の二人暮らしの始まり
数ヶ月後、私たちは籍を入れました。
新しいアパートを借りて、今度は家出の延長ではなく、胸を張って「夫婦」としての生活を始めました。
罪悪感もなく、ようやくスタートラインに立てた気がして、心から幸せを感じた瞬間でした。
最終章「結婚式〜新婚旅行」
お楽しみに♡
